レスキュージャパンブログ

レスキュー講習会の模様や新開発器材のニュース、ロープレスキューのテクニック、国内外のレスキュー事情など

タンデムプルージックの作業姿勢

メジャーとなったタンデムプルージックビレーですが

 

持ち場を離れるときには、作業姿勢を行うことが必要です。

そのやり方は、以下の写真の通りです。

 

 

根元を少し弛ませて、半結び2回。

 

弛みは、万一の衝撃荷重に備えての対応です。

 

 

 

 

 

 

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デットマンアンカーを使用したテンションダイオグナル

先日のSRTでは、川岸で支点を取ることが出来ず、即席でのデットマンアンカーを活用しました。

デットマンアンカーとは、和訳すると、死んだ人のアンカーです。

 

この名前の由来は、地面を掘り返して抵抗となるもの(木など)地中に埋めて土や砂を掛けて埋め込み
まるで死体を埋めたお墓のように見えることからそう名付けられています。

 

 

補助のスタッフが1名で短時間で作成する必要があったため、それほど深く埋め込むことは出来ませんでした。
強度的にはそれほど強い物ではないことを前提に、河川に斜めの展張線(テンションダイオグナル)を作成しました。

 

 

必要に応じて、より深く埋めたり、複数アンカーを設置するなどすればより強固なアンカーと出来ます。

今回は、リバーレスキューであり、万一、アンカー崩壊となっても落下の衝撃荷重がかからない事
貼り具合や角度を計算してアンカーに負荷があまりかからないように設定しました。

 

 

十二分とは言えないですが、十分にリバーレスキューのアンカーとして使用することは出来ました。

このデットマンアンカーは、支点の取りにくい、雪山などでも用いられる応用的な支点の取り方です。

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リバーレスキュー ハイラインチロリアンでの誘導ロープの数

9月最終週と10月の第2週の2回にわたって、スイフトウォーターレスキューテクニシャン1コース(略称 SRT1)を京都で実施しました。

 

1回目の時は、渇水

2回目の時は、台風の影響もあり増水

 

と同じ河川ながら全く水量の違った状態での実施となりました。

20年近く保津川でSRT1を実施していますがこれほど短期間での水量の差のなかでのリバーレスキューコースの実施は初めてでした。

 

 

写真はハイラインチロリアンの様子です。

SRT1の中でもロープシステムを使うため、もっとも大がかりなシステムとなります。

 

最近、よく

 

「左右移動のコントロールライン(誘導ロープ)は2本ではなく、3本がよいのではないか?」

 

という質問を受けます。

 

1.リバーレスキューでは、誘導を2本のみセットし1本は左右移動、もう一本を左右と上下に移動させるシステムで対応することがメジャーです。

 

2.それを、誘導を3本セットして、左右移動は左右移動のみとして、それぞれ右岸と左岸から1本づつの2本

そして、上下移動のみ動かす3本目を別途用意するのはどうか?

 

が質問の内容です。

 

ロープレスキューの場合は、ハイラインの破断を考慮した誘導3本が主流ですが、私は、リバーレスキューはロープを1本減らした2本の方がよいと思います。

 

なぜなら、リバーレスキューでは展張線が破断したとしても、ボートが水面を浮いているので、ロープレスキューの展張線の破断ほどの致命傷とならないため、システムがよりシンプルな誘導2本に軍配があがると思います。

 

特に川幅が広い、流速が早い場所での設定では、出来るだけロープの本数を減らしたいからです。

 

なにか特別な要素があり、展張線破断時に、下流に流される距離を最小限にする必要があるなら、誘導3本もありだと思います。

 

なお、ロープレスキューでもハイラインの高低差のあまりない場所で行う(落下しても致命傷にならない)斜めの展張でのハイライン(テルファー)では、誘導を2本としする方法で、レスキュー3の創設者のジムさんがよくデモを実施してくれていました。

 

 

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クラッチの使い勝手感想と豆知識

レスキュー活動の場面で、マルチに使えるクラッチの販売を開始しました。

 

https://www.rescue-japan.com/SHOP/2200511321.html

 

今までは、MPDだけでしたが、クラッチが追随してきました。

 

使ってみての今のところの個人的感想ですが

 

 

●メリット

 

MPDより小ぶりなところがよい

ビレーでのロープの送り出しがMPDよりやりやすい

巻き上げるときに、カリカリと音がなるので、視覚だけでなく、聴覚でも動作状況を把握出来る

MPDやIDとセッティングや扱い方が基本的に同じなので導入しやすい

価格面でMPDより少し安い

一人で2つのクラッチを同時に扱うことが可能(但し、特異なケースですが)

 

●デメリット

 

MPDの方が大きいので操作しやすい

今のところ11mmロープ用しかない(12.5mm用も開発されています)

MPDとクラッチ2種類あるとややこしい

 

 

余談としての豆知識です!

 

クラッチというと車のクラッチをイメージし動力をつなぐような感覚でいましたが

英語でクラッチという意味を調べると、「グッとつかむ」という意味があり

 

名称と意味がぴったりあっているなと納得しました!

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ノーノットアンカー

ハイラインにお勧めのアンカーは?と尋ねられるなら

 

私は迷わず、ズバリ、ノーノットアンカーですと答えます。

 

 

結びやすい、解きやすい、カラビナ一つで特段道具も必要としない

そして、強度ダウンもない

 

但し、方法は一つではないので、絶対とは言えませんし

状況によりノーノットが出来ない時は、別のやり方もありますが

 

ハイラインに関しては、クートニーハイラインをテクニカルロープレスキューで実施しています。

但し、ハイラインも方法が多数あり、リービングハイラインならノルウェーリービングやイングリッシュリーブや

展張線も2本や4本

前述のハイラインのアンカーならプルージックを用いたり、クートニープリーを用いたり等々

 

バリエーションは多数あります。

 

このあたりまた、アドバンスでご紹介出来るように、ステイホームのこの時期に準備を進めていこうと思います。

 

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調整できる高取支点 アズテック

先日、岡山でテクニカルロープレスキュー(TRRT)を開催しました。

 

岡山の講習会の斜面は、よい位置に高取り支点がなく、あるのは、エッジギリギリの位置に生えた木となります。

 

このようなケースでは、出入りの時にメインラインに荷重がかけることが出来ない状態で降りていくことになったり、逆に上がってくるときに、最後まであがることが出来ずに、高取支点の下のエッジまでしか上がってくることが出来きません。その状態から、斜面の上まで戻ろうとすると、メインラインをゆるめながら、エッジマンが引き入れることになり、不安定さが出てしまいます。

 

今回は、この状況を回避するために、調整高取り支点(アジャスタブルハイデレクショナル)としてアズテックを活用しました。

 

 

 

高取りしたい木に、ラップスリープル2を取り、そこにアズテックを下向きに引けるようにセットします。

そして、カラビナとプーリーを掛け、メインラインを通せば完成です。

 

まず降下していくときには、アズテックをつかわずに、地面にロープが這わすように進んでいき、ある程度斜面を降りたら、カラビナにかけたプーリーにメインラインを通し、アズテックを引き上げ高取り支点とします。

 

上がってくるときは、これとは逆の動きで行います。

 

メインラインにプーリーをつけたり外したりと少し手間取りますが、危険な出かたや上がり方をするのに比べて安全ですし、高取り支点がない状態でロープを地面に這わせた状態で運行するよりもはるかによいです。

 

機会があれば、調整高取り支点(アジャスタブルハイデレクショナル)お試し下さい!

 

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イングリッシュリーブとノルウェーリーブ ハイライン

ハイランについてのバリエーションは何種類かありますが、

 

今回は、イングリッシュとノルェーの2つのリービングハイラインについて述べます。

 

名前からすると、英国とノルウェー式のハイラインだと思われます。

クートニーハイラインは、カナダのクートニーという街の名前から来ていることもありますし。

余談はさておき

 

2つの違いは、リービングラインのセッティングが大きく違います。

 

reeveの意味は、辞書では、ロープを通す、穴に通してまたは何かに巻いて留めるとなります。

 

イギリス式の通し方、ノルウェー式の通し方2種類です。

 

以下の写真は、ノルウェーリービングです。

但し、変形バージョンです。

 

1つ目はプルージックをイングリッシュのように双方付けた状態にしています。

2つ目は、ロープレスキューでは必ずあるべき、双方からのコントローラインが左側の青の一本しかつけていません。

リバーレスキューのハイラインチロリアンでよく実施する形です。

 

 

 

白のリービングラインの形や動きについて言及すると

ロープの端末がクートニープーリーに止められいます。そのため片側のみからのロープの動きとなります。

 

なお、イングリッシュリーブは、端末がクートニープーリーに止められるのではなく、対岸の支点まで行き

双方向からのロープの動きが可能になるものです。

 

イラストで表すとこのようなかんじです。

 

ノルウェー

 

ーーーーーU

 

イングリッシュ

 

-----------U------------

 

イングリッシュは、かならずプルージックを双方に付けます。

双方から動かせる仕組みなので、プルージックが片側だけだと対岸の操作員のミスによる落下を防げません。

 

ノルウェーは片側から動かす仕組みなので、基本、プルージックは、片側に付けるだけで操作員のミスによる落下を防げます。

但し、クートニーに結んでいる結び目がとれてしまうなどのトラブルを考慮するならば、前掲の写真のように双方付けることもあります。

 

シンプルかと言われるとそうでない部分があり、どちらかというと付けない方を多く見かけます。

 

このあたり、実際の動きで確かめるのがよいとは思います。

 

ART5では、ハイラインを予定しています。

そろそろ実施しないとおもいつつ、時間が経過しています・・・・

反省

 

 

 

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MPDの操作方法 下降とビレーモード

MPDは、ご存じの通り、マルチパーパスデバイス⁽(多目的器具)の略で、一つの道具で下降器、倍力時のプーリー、ビレーと1つで3役をこなす優れものの器具です。

 

今回は、この便利な器具であるMPDの操作について一言申し上げます。

 

それは、下降器モードの使い方とビレーモードの使い方の混同です。

 

下降器モードでの使い方は、レバーを操作してロープを送り出します。

 

 

それに対して、ビレーモードでの使い方では、レバーは全く触らずに、ロープを送り出すことによって器具を操作します。

 

 

ここでのポイントは、レバーを触って操作するかしないかの違いです。

 

整理すると

 

下降器モード

レバー操作あり

ビレーモード

レバー操作なし

 

例外としてMPDを使ったツーテンションシステムとういう運用方法をとることもありますが、この方法でもエッジの出入り口などリスクが高くまたロープの送り出し量が少ない場所では、レバーを触ることなく基本のビレーモードの操作方法でMPDを扱うとMPDの開発者から直接指導してもらいました。

 

メインロープが切れた場合に、即時にビレーが効くか否かということを考えると、レバーに触れずに操作するビレーモードでの操作方法をお勧めいたします。

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タンデムプルージックの点検方法

ビレーの定番と言えば、タンデムプルージックです。

BCCRのドロップテストの基準を満たしている2人用の確保方法です。

 

 

但し、それも、そもそもプルージックがロープに正しく巻き付けられているからこそ、摩擦力で荷重を保持することが出来ます。

 

巻き付け方の方法やコツは色々ありますが、今回は、点検方法について述べたいと思います。

 

システムを稼働させる前は、メインラインに吊り点検を行うのと同様、ビレーにも稼働前の点検を実施します。

 

点検方法も色々ありますが、今回は、タンデムプルージックをそのまま2つ引っ張って点検するのではなく、長短のプルージックを個々に引っ張って点検する方法をご紹介します。

 

 

写真 通常の点検方法

 

2つ同時に引っ張ると固いプルージックの場合は、2つあるプルージックの1つだけしか利いていない場合でも、あたかも2つ利いているように見えてやり過ごしてしまう場合があります。しっかり目視や利き具合の感触を確かめれば見逃す場合は少ないでしょうが、念のため1つづつ引っ張って確かめてもそれほどの時間が掛かるわけではありません。

 

写真 個々に引っ張って点検している図

 

最近、私は少しの手間ですが念のため個々にチェックする方法でタンデムプルーの点検を行っています。

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AZTEK(アズテック)の100通りの使い方

AZTEK(アズテック)は、100通りもの使い方があると言われています。

 

 

でも一体、具体的にどんな使い方があるのか・・・・

 

100通りまでは行きませんが、以下に代表的な使い方が掲載されているユーチューブビデオを張っておきますのでよろしければ参考にしてください。

 

 

 

上記に掲載の内容は

 

4対1の倍力
5対1の倍力
ガイライン
調整出来る方向替え
ロードリリースヒッチ
調整できる高取支点
ノットパス
宙吊り救助(ピックオフ)
エッジレストライント
クイックな懸垂降下
トルービレー
アジャスタブルアンカーストラップ
担架アテンダント取りつき
担架スクープ
リッターバイパス

 

また、御覧のとおりAZTEKは、アリゾナエッジテクニシャンキットの頭文字を集めたものです。

 

まだまだ使い方がありますので、折にふれお伝えしていければと思っています。

 

次回は、99番目の使い方(ナインティナイン)として、有名なアリゾナボーテックスの出入りの時にビレーラインを上げておくAZTEKの使い方にしようかと思っています。

 

乞うご期待!

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